コラム  着物の歴史

  平安時代に移り、公家や貴族などの身分の高い人たちの衣装は、

各書物にも語られているようです。

衣冠束帯や十二単と呼ばれる女装束であったことは知られています。


一般庶民の衣装がどのような形をしていたかを伝えるものはあまりないそうですが、

簡単な小袖に細い帯を締めていた程度だったのだと思います。


衣服令が定められて約1300年間、定義は守り続けられたようです。


庶民が着ていた小袖は、その時々の社会情勢や生活様式の中で、

自然な変化が繰り返されていったものだそうです。


明治時代になって、洋服が入ってきて、

裕福な家庭の人たちの間では、

少しづつ洋服を着る人が見られるようになって行ったそうですが、

一般庶民の間では洋服が普及することはなかったようです。

日本人の被服習慣を一気に変えたのは、第二次世界大戦のようです。


男性は国民服を着るようになり、

女性はモンペを着るようになったようです。


当時の日本では服飾に関心を持つことなどできる状態ではなかったそうです。


そして戦争が終わり、女性たちは空襲がなくなったため、

所持していたが着られなかった和服を着るようになったようです。


昭和30年代~40年代初めごろまでは、

和服を普段着として着る女性を見かけることが多く、

日本の高度成長期といわれる時代には、

戦争時の反動からか、

呉服業界では『並べておけば売れる』 という時期があったのだと思います。


しかし、

和服が高価であり着付けが煩わしいことなどが原因となり、

さらに、

安価で実用的な洋服の流行には敵わず、

徐々に和服を普段着とする人の割合が少なくなっていったのだそうです。


呉服業界は販売促進の目的で、

種々の場面で必要とされる和服の条件というような約束事を作って宣伝したそうです。


このため、庶民は 「和服は難しい」 というイメージを、

より強く持つようになってしまったようです。


テレビなどのメディアの影響で、洋服への関心は高まり、

着物を着る人はどんどん少なくなっていきました。


この結果、呉服業界はさらに不振になってしまい、

反物など織物生産を担う業界の倒産が相次いだのだと思います。


やはり、時代が変わり、生活様式が変化すれば、

物事のルールも見直す必要があるようです。


時代が流れ、今また着物への注目が集まってきているそうですね。


若い人たちや、外国人観光客の着物姿をよく見かけるかと思います。

インターネットでアンティークな着物が人気を集め、

古着を扱うお店も増えてきました。


洋服にはない素材や、大胆な色柄は、

ファッションに対する欲求を十分満たしてくれますね。


マニアの間でしか売り買いされていなかった古着の着物が、

素材の良さや製造工程の技術に感銘したのかどうかはわからないようですが、

外国の方にも『ビューティフル!』 『ファンタスティック!』 と

持て囃されているようです。




着物について伝統文化と特徴は?


伝統文化とは何かということを言い表すのは難しいことだと思いますが、

時代を超えて受け継がれた精神性や、

人間の行動様式や思考、慣習などの歴史的存在意義などと表現されていると思います。



伝統工芸品とは

百年以上伝え継がれてきた技法で、

なるべくその当時の材料を用いて作られた日常の生活用具とされていて、

一般的には手工業により製造される、

織物、染色品、陶磁器、七宝焼、漆器、木工品、竹工品、金工品、仏壇、仏具、和紙、

文具(筆、墨、硯、そろばん)、石工品、人形、郷土玩具、扇子、団扇、和傘、提灯、和楽器、

神祇調度、慶弔用品、工芸用具、工芸材料、浮世絵などを指す。

とあります。

しかし、明治時代以降、工業的な大量生産を取り入れたものもあり、

用具や材料は日常において用いられないものもあるため、

厳密に定義することは難しいと思いますが、

一部は文化財保護法による美術工芸品として、

重要文化財・重要有形民俗文化財に指定されているものもあるそうです。


和装に関する品々には伝統工芸品に指定されている物が多くあると思います。


織りの技術や染の技術、そのほか刺繍や箔置きのようなあと加工にも、

伝統の技術がたくさんあるそうです。




着物の特徴


古くから伝えられている着物の作り方そのものが、

着物の特徴といえると思います。


まず、着物の特徴にあげられるのは、その裁断法のようです。


着物地は、幅約36㎝(並幅)で、長さ12m~13mの長方形の布を一反と呼び、

着物一枚が作られる分量を着尺(きじゃく)というそうです。


今は体格の良い人が多くなり、

昔の反物では用尺が足りなかったり、布幅が狭いということがあるかと思いますが、


着物は見頃、袖・衽がそれぞれ2枚づつと、

本襟とかけ襟の8枚に切り分けて仕立てるそうです。


丸みのある体に対し、平面の布で纏うため、

着付け方でサイズを調整出来ることもあり、

着こなしを表現できるものだそうです。


洋服と違うところは直線断ちにすること、

デザインがすべて同じ形であること、

そして、布地の織り端(耳)が残してあることだと思います。


並幅に織られているので、打ち込みがしっかりしていて、ほつれ難く、

直線裁ちなので生地の歪みが少ないのが特徴のようです。


着物を日常着として長く着ていると、

擦り切れたり、汚してしまったりすることがあるかと思います。


昔の人は、古くなった着物を解いて、洗い張りをし、

着物の部分を取り換え、繰り返して縫い変えることができるそうです。


必要でない部分の布も縫い込んであるため、

寸法を変えて縫い直すことが出来るそうです。


着物として十分に着用した後でも、解いていろいろなものに作り変え、

生地を大切にしてきたのだそうです。


リサイクルやリフォーム、リメイクの手法は、

昔から行われていたようです。


着物地で洋服を作ることができるそうで、

洋服地で着物を作ることもできると思います。

古い着物で洋服を作ることもできるそうですが、

古い洋服で着物を作ることは出来ないようです。


こういった着物の特徴は、

物を大切にする日本人の心そのもののようです。

           また次回おたのしみに   峰不二子
















































































































































































着物の特徴


同じカテゴリー(プライベートお休み)の記事

上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

写真一覧をみる

削除
コラム  着物の歴史
    コメント(0)