コラム 夏バテ防止

 うつ熱を解消する方法は汗をかくことで、私たちの体は暑いと汗腺から汗が出て、それが蒸発することで

体温を調整しているようです。そのとき、汗腺は、血液中から塩分を吸い上げて、その塩分に水分が集められて

汗となって吹き出すようです。通常はほとんどの水分は血液に戻され、塩分量の少ない汗が送り出されるよう

ですが、普段から汗をあまりかかないでいると汗腺の働きが悪い状態になり、塩分を血液に戻すことなく汗と

して出してしまうと思います。よく「体調の悪い時の汗は臭い」と言われるのも、塩分などの濃度が高い状態

だからだと思います。

また、塩分濃度が高い汗は蒸発しにくく、皮膚表面の温度が下がりにくい下がりにくいようです。

さらに塩分濃度が高くない場合でも、汗が蒸発する前に拭き取ってしまうと、気化熱によって体の中にたまった

熱を放出する機会を失ってしまうようです。そんな場合は体内に熱がたまるうつ熱となってしまうようです。

ちなみに赤ちゃんの場合は、生まれてから2~3年年で汗腺の働きが決まると言われているようで、すぐに

汗をかくことができない場合があると思います。そのために、赤ちゃんにうつ熱の心配があるときには、まず

涼しくて風のある場所に移動することが第一だと言われています。

うつ熱は、熱中症の原因の一つとも言われていて、汗をしっかりかくこと、血流をよくして体内の温度差を

少なくすることは重要のようです。


暑さにあまり慣れていない初夏の場合、汗腺の機能が十分ではないようです。冬から春にかけては汗を

かく必要がないために、汗腺もあまり働かなくていいからだと思います。ゆっくりと暑くなってきた場合は

汗腺も次第に活動量を増やしてくれるようですが、急に暑くなってエアコンをフル稼働させたりした場合は、

汗腺の働きが向上しないことも考えられると思います。




疲労回復物質と夏バテの関係


疲労の原因が乳酸であるということが、長い間信じられてきたようです。激しい運動をすると乳酸がたまる

から、というのがその理由のようでしたが、現在ではその説は否定されているので、それどころか乳酸は、

疲労を回復させる働きを持つことがわかってきているようです。


では、疲労を引き起こす原因となるものは何でしょう。それは、FF(FatigueFactor=疲労分子)という

たんぱく質の一種のようです。運動をしたり体が疲れてくると体内で大量の酸素を消費し、活性化酸素

も生まれてくると思います。この活性化酸素が細胞を酸化させてしまい、その時にFFが発生することで

脳が疲労を起こしていると受け止めているようです。そして筋肉や細胞の活動も落ち込み、疲労を感じる

状態となると思います。

その状態から回復するため、全身の細胞から分泌される物質がFR(Fatigue Recovery)で、

この疲労回復物質FRは、生活習慣によってその働きが強くなったり弱くなったりするようで、

そのためFRの働きが弱い人が夏バテを起こしやすいとされているそうです。


では、どうしたら、FRが多く分泌され、働きを強くすることができるのでしょう。その方法の一つが

「リラックスタイム」を取ることだといわれているようです。

肉体的疲労と同時に精神的疲労を起こすと、FFが発生すると考えられていて、活発に活動する

交感神経が優位に働くからだと思います。しかし、副交感神経が優位な状態ではFRの働きが

強く、疲れにくいとされているようですが、自律神経のバランスが悪く交感神経が優位な時には

疲労の原因となるFFが発生し、自律神経のバランスがいいと、FRが有効に働いてくれると考え

られていることのようです。入浴後や食事後、ゆったりしてリラックスできる時間を設ければ、

自律神経のバランスを取り戻すことが可能だと思います。

また、夏は睡眠時間が短くなりがちです。しかも寝苦しい夜が続いて睡眠不足が続いてしまう

心配があります。睡眠不足を補うことも、夏バテ対策の基本といえると思います。


FRを増やすと考えられている食べ物もあるようです。それが「イミダゾールペプチド」です。

イミダゾールペプチドは、いくつかあるアミノ酸結合体の総称で、カルノシン、アンセリンの

2種類がよく知られているようで、何日も休まず飛び続ける渡り鳥。なかには、7000~

1万kmをを休まず、しかも滑空はほとんどなしに羽ばたき続ける鳥もいるといいます。

また、マグロやカツオといった回遊魚は休むことなく常に泳ぎ回っています。ちなみに

寝ているときも泳ぎ続けているといわれているようですが、常に泳いで前に進むことで、

口から酸素を含んだ水を取り込み呼吸しているからだそうです。そんな渡り鳥や回遊魚

のスタミナの秘密がイミダゾールペプチドといわれているのだと思います。

イミダゾールペプチドを摂取すると血中で消費されることなく骨格筋に移行して、疲労の

発生を抑制すると考えられるとされているようです。疲労回復につながる成分として、

今注目を集めていると思います。


マグロやカツオはともかく、「渡り鳥を食べることは難しい」と考える人もいると思います。

鶏のむね肉にもイミダゾールペプチドは多く含まれているようです。なぜ「もも肉」ではなく

「むね肉」なのでしょうか。

そもそも鳥は、空を羽ばたくために生まれてきたようです。ニワトリの祖先はキジの仲間の

野鶏(ヤケイ)と考えられていて、もともと飛ぶことが得意ではなかったようです。その肉や

卵を食用としたところ、美味だったため、重宝されて飼育されたそうです。

その過程で、あまり飛ばない種類が多く交配されたとも考えられているようです。

飼育されているので、飛んでエサを探す必要もなく、外敵に襲われ逃げる必要もない状態

となったために、いっそう飛ぶ能力が必要のない状態に進化(退化)してしまったといわれて

いるようですが、それでも「鳥としてⅮNA」が残っていて走り回るためのもも肉より、むね肉

のほうにイミダゾールペプチドが多く含まれていることもあるそうです。


鶏むね肉はパサつくから苦手、という人もいると思います。しかし最近では、酵素の作用で

鶏むね肉などをやわらかくてジューシーにする調味料が発売されていると思います。

また、軽めの運動もFRを増やすと言われているようです。しかし、過度な運動は逆効果

のようです。加齢によってFRが作り出されにくくなるので、余計に注意が必要だと思い

ます。

  また次回おたのしみに   峰不二子




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