4、星座の確立
このようにして、当時の著名な天文学者の間で新星座作りが流行しましたが、最大130
個ほどにもなり、一時は混乱状態となってしまったようです。20世紀になって、世界の
天文学の拠点ともいうべき国際天文学連合でこの問題が取り上げられるようになり、無理な
こじつけや国際的に通用していないものは次第に廃止し、その境目も、かつては曲線だった
ものを直線に、さながら砂漠の中の国境線のように確定し、88個の星座に整理統合したようで
す。1931年に確定したことのようです。
現在は、星座そのものに科学的な意義はあまりないようですが、星座は流れ星を観察し
たり、天文観測家が星を観測・追跡したりするのに役立つと思います。たとえば、新星には、「いて
座新星2001」など、出現星座名が新星の名称となるようです。「〇〇座流星群」という流星群
の名称も学際的に認められた正式名称で、新彗星が「〇〇座に出現」というニュース
が流れると、世界中の天文学者や観測家は、その季節と星座名から観測可能時間帯を把握して、
その晩の観測計画を立てる手がかりとするようです。現在は、88の星座が公式に認められている
と思いますが、その役割は「星座の住所」といったところだと思います。
また次回おたのしみに 峰不二子