コラム 星座の歴史

ケンタウルス座の下に、当時、正式な星座にはなりませんでしたが、南十字を描き、ケンタウル

ス座の一部にした、次の12の南の星座を新しくつくったそうです。


   ・ふうちょう・カメレオン・かじき・つる・みずへび・インディアン・くじゃ

  く・ほうおう・みなみのさんかく・きょしちょう・とびうお・はち座。


 このうちはち座は、のちにはえ座となって、今に伝わっているそうです。また、チコがつくった

かみのけ座は入れていないようです。また、マゼラン大星雲を、マゼラン座として入れたともされ

ていますが、定かではないようです。


 これらの南半球の星座は、バイヤーが直接見て記録したわけではなく、オランダの航海家ペ

トルス・テオドルスが観察したものだとされているようです。

 また、バイヤーは、各星座の星々に、明るい順番に


   αアルファ・βベータ・γガンマ・δデルタ・εエプシロン・ζゼータ・ηエータ・Θセータ・Iイプ

   シロン・κカッパ・λラムダ・μミューνニュー・ξクシー・οオミクロン・πパイ・ρロー・σシ

   グマ・τタウ・Uユープシロン・φパイもしくはフィー・もしくはピー・χカイ・Ψプシー・ωオメ

   ガ

とギリシャ文字のアルファベットを付けたそうですが、これが現在も天文観測家によって毎日

のように使われるものとなり、「星のバイエル符号」と呼ばれているようです。



(3)シラー


 みなさんは、こんな疑問を持つと思いますが、星座というと、なぜギリシア神話によって脚色

されていて、なぜ、あれほど権威を振るったキリスト教ではないのでしょうか。星座

にキリスト教に関わる星座はないと思います。


 実は、キリスト教の立場からキリスト教儀に登場する人々や道具を星座絵として制作した人

がいるようです。15世紀、キリスト教内部でルターが宗教改革を起こしたのは有名のようで

すが、その改革派・プロテスタントにイエスズ会の反改革運動も特にドイツで運動を起こしたそうです。

そのドイツで、熱心なカトリック教徒でイエスズ会の会員であったシラーという人は、それまでの

星座に変えて、ダビデ王・ノアの箱舟・十字架座・キリストの飼い葉桶座・聖ペテロ座などの

星座を描きました。しかし、その星座たちは、まったく使われることはなかったようです。




(4)ケプラー


惑星の運動の法則を発見したケプラーは、チコの弟子ですが、2世紀のローマ皇帝ハドリアヌ

スがつくったアンティノウス座を復活させたそうです。アンティノウスは小アジアのビティニア

という国からつれてこられた奴隷の男の子で、皇帝ハドリアヌスがかわいがっていた実在の人

物のようです。アンティノウスは、130年にナイル川でおぼれ死んでしまい、皇帝は嘆き悲しみ、

星座にしたそうです。これは、バイヤーやチコ、メルカトルも、古い名称として認められたそう

ですが、ケプラーはこれを正式な星座としてしまったそうです。現在はわし座なっているようです。




(5)バルチヌス


ケプラーの娘と結婚したドイツの数学者で、いっかくじゅう座・キリン座、きたばえ・ティ

グリス座の4つを新設。現在いっかくじゅう座、キリン座の2つが残っているようです。




(6)ロワーエ


フランスの天文学者で、はと座、南十字星をつくったそうです。おうしゃく座ゆりのはな座は、

認められていないようです。




(7)ハレー


万有引力の発見者ニュートンの友人で、ハレー彗星の研究からその回帰を予言し、イギリ

スの天文学者エドモント・ハレーは、イギリス王のチャールズ2世の名誉を記念して「チャール

ズの樫の木座」を新設し、その後消滅してしまったようです。また同じくチャールズの

心臓という意味のコル・カロリをりょうけん座α星の名前にしたようですが、このコル・カロリと

いう名前は現在も使われているそうです。




(8)キルヒ


 現在のドイツの一部、プロシアの王室天文学者のキルヒは彼が使えていた王ベルへレム

1世をたたえ、「ブランデンブルグの王しゃく」座をつくったが、その後は使われなくなって

しまいました。




(9)へべリウス

 17世紀のポーランドの天文学者へべリウスは、ポーランドの王ヤン3世に保護されて優れ

た天文観測を行いましたが、現在も正式に使われるこぎつね・こじし・たて・とかげ・やまね

こ・ろくぶんぎ・りょうけんの7星座をつくったようですが、ケルベルス・小さんかく・マエナル

ス山座の3星座はすたれてしまったそうです。



(10)ラカーユ


 18世紀の天文学者二コラ・ルーイ・ド・ラカイユはパリの小午線の長さを計算したり、南

の星々の位置を観測した実力派の天文学者だったそうです。南半球に、近代的な理化

学機器などの多いがか・けんびきょう・じょうぎ・ちょうこくしつ・ちょうこくぐ・テーブル山・

とけい・はい(はえ)・はちぶんぎ・ぼうえんきょう・ポンプ・レチクル・ろ座の13星座を

新設し、また、1756年、巨大な星座ラルゴ座を、正式に4分割し、とも・ほ・らしんばん

・りゅうこつとしたようです。



(11)ルモニエ


 フランスの天文学者、ピエール・シャルル・ルモニエ(1715~1799)物理学教

授で、1782年にハーシェルが天王星を発見する前に、何度も新しい惑星とは気づ

かず、天王星を観察した人のようです。となかい座とつぐみ座を新設したことのようです

が、両方ともすたれてしまったようです。



(12)その他

 神父ポスツォブトが18世紀にへびつかい座の中につくった、「ポニアトフス

キーのおうし座」、同じく18世紀の天文学者ジョセフ・ジュローム・ル・フランセ・ド・

ラ・ランドがつくった軽球技・ねこ・監視者メシエ座・壁面四分儀という4星座も、今では

まったく忘れ去られていると思います。しかし、壁面四分儀は現在も1月に活動する

りゅう座流星群の別名「しぶんぎ流星群」としてわずかに生き延びていることのようです。

                またじかいおたのしみに  峰不二子


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