コラム  【振袖にはどんな意味がある?】

あきは薬局

2024年01月25日 16:16

 着る人の身長によっても袖の長さや見え方が

変わり、大振袖・中振袖という種類にとらわれ

すぎず、着る方に合わせたバランス感で選ぶの

が良いでしょう。

成人式の振袖は、着ることになる新成人の方

が主役で袖の長さはもちろん、柄や色など、着る

方のお好みを優先しながら選ぶと良いかと思い

ます。




小振袖


着物の基礎知識


袴に合わせると、やや袖が長すぎる印象になる

ようですが、小振袖ならバランスよくまとまり、

小振袖はセミフォーマルにも対応が可能なため、

パーティーやカジュアルな観劇・お茶会など

お出かけ着としても、堅苦しくなり過ぎず、着用

することができるかと思います。



|振袖の柄の意味とは

 
着物の柄はさまざまな意味や願いが込められた

ようで、着ていく場所に合わせ、思いに沿った柄を

選ぶのも楽しいですね。

振袖には、長寿や平和、繁栄などを意味する縁起

の良い柄が描かれており、今回はその中でも代表

的な 「吉祥文様」 「有職文様」 の二種類について

見てみましょう。


吉祥文様


「吉祥文様」 は着物やさまざまな伝統工芸品にあし

らわれてきた、特に縁起の良い柄として知られる柄

で、大陸から伝わってきたものが多く、古代の中国で

縁起が良いとされていたモチーフが色濃く反映されて

いるそうです。


代表的なところで、長寿の象徴である亀の甲羅をモチー

フにした 「亀甲」 (きっこう) 、未来永劫の平安を願

う 「青海波(せいがいは)」 、家の繁栄や長寿を願う

「沙耶型(さやがた)」 五穀豊穣のの他願いも込めた

「入り子菱(こびし)」 など。最近人気の 「麻の葉」 は

は、魔除けの意味が込められた柄だそうです。



有職文様

吉祥文様が大陸から伝わった後に、平安時代に入って

遣唐使が廃止され、日本独自の 「有職紋様」 が、平

安貴族の中で流行したようです。十二単や束帯のほか、

調度品などにも多く描かれた、優美な織り文様で、当時

宮中の儀式や行事に関する研究者や学者(有識者)

たちが着用することが多かったことから 「有職文様」 

と呼ばれるようになったといわれているのだそうです。


水蒸気が立ち上がる様子を描いたといわれ“運気を

上げる柄”として有名なのが 「立桶(たてわく)」 。

瑞雲や波、藤などと組み合わせて描かれることも多

く、それぞれ 「雲立桶」 「波立桶」 「藤立桶」 と

名前がついているそうです。

また丸いフォルムから円満を表す 「七宝」 は

宝尽くしを構成する柄の一つになっているのだと思い

ます。



|まとめ


ひときわ華やかな 「振袖」 は着物の中でも未婚

の若い女性に限られ、なかなか着用する機会を得る

のも難しいそうで、成人式は振袖を着られる貴重

なチャンスのようです。様々な色柄が豊富にそろい、

着る方の好みの色や柄を選ぶ楽しみもひとしおのよう

ですね。ぜひ、描かれた柄の意味も知って、お祝い

の気持ちや願いなどを込め、お気に入りの一着を

選んでみるのが良いですね。

    また次回お楽しみに  峰不二子






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