この夏は、マスク熱中症にご用心!感染症対策しながら熱中症
を防ぐ方法
マスクの着用や、新型コロナウイルス の感染拡大を予防する「新しい
生活様式」で迎えて3年になりますね。マスクによる熱中症も懸念される
中、とある団体が、新型コロナウイルスへの感染を避け、熱中症を予防す
るため、提言を発表したそうです。
「感染症対策」と「熱中症対策」を両立させるため、何を注意したらよいか
考えてみましょう。
マスクをしていると、熱中症のリスクは高まるの?
まず気になるのが、マスクの着用と熱中症の関係です。人は体温が高くな
ると皮膚の血管を拡張させたり汗をかいたりすることで体の熱を放散さ
せるそうですが、同時に「呼吸の促進」でも、熱を放散させている
そうです。
マスクの着用が体や体温に及ぼす影響は、一般的なサージカルマスクを
着用した人とそうでない人に、室内のジョギングマシーンで1時間、5km
の運動負荷を与えて、その前後の状態を比較したところ、マスクを着用
して運動をした人は、心拍数、呼吸数、血中の二酸化炭素が増加し、
マスクをつけている部分の皮膚温度は1,76℃上昇するそうです。
体の負担が増すという結果になったようです。この研究では深部体温
の差はなかったため、必ずしもマスクを着用して運動することが熱中症
に直結するとは言えないそうですが、体の負担が増すことにより、熱中
症のリスクは高まるのだと思います。
また、マスクをしていると口の渇きがあまり感じられないこともあるため、
熱中症予防に重要な、こまめな水分俸給を忘れてしまうリスクがある
ことも指摘されているのだそうです。
「マスク熱中症」を防ぐには、どうすればいい?
「マスク熱中症」を防ぐためには、厚生労働省は「屋外で、周囲の人
と十分な距離(少なくても2m以上)が確保できる場合は、マスクを
外すようにしましょう」と呼び掛けているようです。屋外ではフィ
ジカルディスタンスを保ち、マスクを外して適宜休憩すると良い
そうです。
また、マスクをしていると忘れがちな水分摂取は、一般的に食事
以外に1日当り1,2Ⅼの摂取が目安だそうです。
実は「のどや口の渇き」は熱中症予防の指標にはならないそう
で、「のどが渇いたら水を飲む」だけでは熱中症は予防できない
と言われています。のどが渇かなくても、こまめな水分摂取が
必要のようです。
さらに様々な熱中症の危険度を判断する数値として活用したい
のが「WGBT(暑さ指数)だそうです。〇〇のサイトで、今の指数
を確認できるようですが、この指数が高い時は、屋外での作業
や運動は避けるのが基本だそうですが、マスクを着用する場合
は、屋外活動が可能とされる指数であっても、十分に注意
するよう専門家は呼びかけているそうです。
エアコンで換気できない!?「ステイホーム熱中症」を防ぐには?
マスクだけでなく、今年は外出自粛による「ステイホーム熱中症」
のリスクもあるかと思います。
ある団体のデータでは、熱中症が最も多く発生したのは室内で
あったそうです。自宅で過ごすことが多くなる今年の夏は、エア
コンを適切に使うとよいそうです。
同時に、新型コロナウイルスの感染拡大予防のため行いたい
のが換気だと思います。実は、ほとんどの家庭用エアコンは室内
の空気を循環させるだけで、換気の機能はないそうです。
厚生労働省は「1時間に2回以上(数分程度/回)、風の流れが
できるように2方向の窓を全開にすること」を推奨しているようです。
ただ、換気をすると室内の温度は上がるため、エアコンで室温を
調整したり、レースカーテンなどで直射日光を避けたりしながら
行うと良いそうです。もちろん室内で「3密(密集、密閉、密接)を避け
るのは基本とのことです。
実は、新型コロナウイルスの初期症状と、熱中症の症状は
似ている!?
新型コロナウイルスを疑う際の受診目安としては、次の症状がある
方は、地域の「帰国者・接触者相談センター」や最寄りの医療機関
に連絡・相談をするように呼び掛けています。
(1)息苦しさ(呼吸困難)、強いだるさ(倦怠感)、高熱等の強い症
状のいずれかがある場合
(2)重症化しやすい方で、発熱や咳などの比較的軽いかぜの症状
がある場合
高齢者、糖尿病、心不全、呼吸器疾患(COPD等)等の基礎疾患があ
る方や透析を受けている方や、免疫抑制剤や抗がん剤等を用いて
いる方
(3)上記以外の方で発熱や咳など比較的軽いかぜのような症状
が続く場合や症状が4日以上続く場合は必ず相談をすると
良いそうです。
ところが、このうち(1)は熱中症でも同じ症状が見られるそうで、新型
コロナウイルスなのか熱中症なのか救急診療では即座に判断が難
しい場合があるそうです。
そこで、いざという時の為に役に立つのが、「体温・体調・外出や人と
の接触記録」だそうです。日頃から体温の測定と健康チェックを行
い、いつ、どこに外出して、誰と会ったのかも一緒にメモして携帯して
おくと、救急診療を受ける際にも判断の助けになるかと思います。
この夏は、感染症対策、熱中症対策の両方の観点から、毎日の体温
と体調、行動などをメモに残す習慣を身につけておくと良いそうです。
例年、熱中症が増加するのは「体が暑さに慣れていない時期」。
つまり、梅雨の合間の急な温度上昇や、梅雨明け後すぐの蒸し暑い
日によく起こるようです。
本来であれば、「やや暑い環境」で軽い運動(ウォーキングなど)を継
続することによって徐々に体が暑さに適応して、暑さに強くなっていくよ
うですが、外出自粛より、十分な運動量が確保できていないため、順化
が遅れる人が多いと見られ、熱中症の発生率が増える恐れがある
ので注意が必要だと思います。
そこで、暑さに対応する体づくりのため、まずは自宅内での活動量、
運動量を増やすことから始めると良いそうです。座ったままでは
なく、立ち上がって足踏みやスクワットをし、体操をしたりして、汗を
かく機会を増やすことが大切だと思います。日常動作がそのまま
運動になる「姿勢変えるだけで体幹を鍛える!日常動作エクサ
サイズ」をしましょう。
また次回おたのしみに 峰不二子