ビジネス電話対応で求められるマナーともしもの時の対応方法
「君は“電話対応”が素晴らしいね」 と「君は“電話応対”が素晴らしいね」
この2つの言葉は言い回しが若干異なるだけで、一見同じ意味のように思えますが、全く違う性質を
持っているようです。もちろん、ビジネスマシーンにおいて電話対応と電話応対では求められるマナーが
異なると思います。
今回は、電話対応にフォーカスし、電話応対との違いや、電話を受けた人が求められるマナーを
考えてみましょう。
1.電話対応と電話応対の違い
電話対応と電話応対の最大の違いは相手が人に限定されるかどうかという点のようです。
まず、対応は「状況に応じて処理すること」 を言い、対象が人に限らずモノや現象であったりするようですが、
応対は「相手に応じて受け答えする」という意味で、対象は必ず人となると思います。
これに電話という言葉を当てはめた場合は、電話対応では相手との電話のやりとりはもちろん、電話
で話したことを行動に移すことも含まれますが、電話応対は電話をかけてきた相手にのみに対して
受け答えするという意味になると思います。
このように、似たような言葉でも内容は大きく異なり、求められるマナーも当然異なると思います。
ビジネスシーンにおける電話対応に求められるマナーを見てみましょう。
2.電話対応で求められるマナー
電話対応では次の3つのマナーが要求されると思います。
①、担当者への正確な引継ぎ
②、相手を不快にさせない応対
③、あいまいな表現は避ける
|①、担当者への正確な引き継ぎ
電話を受けた人の対応において、担当者に正確に情報を引き継ぐことは最も重要な
マナーだと思います。
例えば自社が納入したプリンターが保証期間中に故障してしまい、修理をお願いしたいと
電話を受けた場合、最終的に対応するのは引き継がれた担当者のようです。
しかし、電話を受けた人が担当者に引き継ぐことも対応であり、ここで電話の内容を正確に
担当者に伝えないと、担当者が実際に修理を行う際に適切な修理ができなくなる恐れが
あるようです。
正確に担当者に引き継ぐために、先方の言葉を複唱しながらメモを取ることが大切
だと思います。
メモを取る際は、主に以下の6つの情報を記載することが大切のようです。
①日時(〇月〇日 〇時〇分)
②先方の会社・部署名・名前
③先方の連絡先
④要件
⑤担当者の対応方法(折り返し不要、至急折り返しが必要、メールを確認など)
⑥対応者の名前
また、担当者の対応をより適切なものとするため、メモの中で重要な内容は赤ペンで
丸を付けておくなど視認しやすいようにしておくと親切だと思います。
|②、相手を不快にさせない応対
電話を受けている際は、相手を不快にさせないような応対を心掛けることも大切だと思います。
応対中にメモや筆記用具が手元に無くてあたふたしてしまう、言葉遣いがおかしいといった
場合、不快感を与えてしまう可能性があるようです。
不快感や不信感を与えてしまっては、正確な情報を引き継ぐことが難しくなり、担当者もスムー
ズな対応がとりにくく、非常に気まずい雰囲気になりかねないようです。
そのため、あらかじめメモ・筆記用具を手元に用意し、はきはきと明るい話し方を心掛けるなど、
気持ちのいい応対を意識して電話を取るようにするとよいようです。
|③、あいまいな表現は避ける
電話対応において、「多分~だと思います。」 「~のはずです。」 など、担当者に引き継ぐ前の
段階で言葉を濁したり、あいまいな表現は避けることのようです。
自分にその気はなくても、あいまいな表現をしてしまうと相手に「この会社は本当にしっかり
対応してくれるのかな。」と不安を抱かせてしまうと思います。
この場合、「~のように対応させて頂きます。」と明確な見解を示すようにするようです。仮に
対応方法がわからない場合は、「本日中に確認させて頂き、〇〇いたします。」といったように
いつまでに、どういった対応をするかまで伝えることが大切だと思います。
3,もしもの時の対応方法
最後に、もしもの時に気になる電話対応の方法について考えてみましょう。
|担当者が不在としている時
相手から電話を受け、担当者に引き継ごうにも、担当者が外出などで不在としているという
ことも、ビジネスのシーンではよくある話ですね。
この場合、担当者に適切な対応準備をするまでの時間を与えるために、「大変申し訳ございません。
お問い合わせの件に関しては、状況を確認したうえで、後ほどご連絡いたします。」と、回答までの
ワンクッション入れる対応方法も必要かと思います。
ここで注意が必要なのは安易に具体的な時間を提示せず、「後ほど」としておき、あまり長い時間
待たせてしまうと会社の信用を損ねてしまい、早めに対応することは大切ですが、詳細が分からない
状態で時間の約束をするのは避けると良いと思います。
何時までに対応できるかを伝える必要がある場合は、「一旦確認させていただき、遅くとも〇〇までに
今後の対応方法に関してご連絡いたします。」と、一時回答の期限を設けると相手も安心すると思います。
また次回おたのしみに 峰不二子