西洋式では、向って左に男性、向って右に女性の順で並ぶため、昭和天皇と皇后の並び方
にならい、ひな人形を作る東京のメーカーがこぞって並び方を変えたものが、現在の形となっ
ているようです。
|ひな祭りに桃の花を飾る理由
日本でも同様に桃は縁起の良いものとして考えられていて、百歳(ひゃくさい)を「ももと
せ」とも呼ぶことから、長生きを象徴する植物としてもとらえられていたと思います。
ちょうど旧暦の3月初旬頃が桃の花の見ごろだったこともあり、ひな祭りを「桃の節句」とし
て、桃の花を飾るようになっていたと思います。
桃の花は春の季語にもなっており、薄いピンクの可憐な花びらは、どこか春に微笑む幼い女の
子のイメージと重なるようです。現代においても、桃の花はひな祭りの飾りにぴったりの愛らしい
花だといえると思います。
|まとめ
ひな祭りは女の子の幸せや成長を願い3月3日におこなわれるお祝いで、中国の上巳節を起源と
し、人の代わりに人形に厄災いをはらってもらい、川へ流す「流しびな」や、平安時代に宮中の
女の子が遊んでいた人形「ひいな」が由来となっていることのようです。
江戸時代にひな人形づくりの技術が上がったことから、ひな人形は家に飾るようになり、邪気
を払うといわれる桃の花を供えるようになったそうです。次にやってくる桃の節句には昔の人々
の気持ちや願いに思いを馳せながら、ひな人形を飾ってみてはいかがでしょうか?
また次回おたのしみに! 峰不二子