1-3、承|本題につながる導入部分
「承」 では、「起」の続きを伝え、話や文章を発展
させるそうで、「起」 の後に何が起きたのかを、
より踏み込んで説明するようです。
また 「承」 では本題である 「転」 へつながる
導入部分でもあるため、話の流れが変わること
を少し予感させるような内容を盛り込むことが
ポイントのようです。
例:亀はお礼に太郎を竜宮城へ連れていく。
太郎は竜宮城で楽しい時間を過ごす。
1-4、転|聞き手に最も伝えたい本題
例:竜宮城を楽しんでいた太郎だったが、家族
が恋しくなり玉手箱をもらって地上に帰る。
1-5結|結果・結論
「結」 では、これまでの話や文章を締めく
くり、結末・結論を伝えるのだそうです。
「結」 では伝えたい内容を相手が理解できる
ように、分かりやすくまとめるのだそうです。
例:地上に帰ると、そこは変わり果てていた。
玉手箱を開けてしまい、おじいさんになる。
2、「起承転結」 を活用して文章を書く
コミュニケーションに当てはめる前に、文章
で書く例を押さえておけると良いですね。
実際に、起承転結に沿った文章の書き方を、
作文と論文という2つの記法からみてみ
ましょう。
自分が作文と論文どちらの形式で書いている
のかを当てはめて参考にすると良いそうです。
2-1、作文に 「起承転結」 を用いると内容を
まとめやすくなる
作文では、起承転結を意識して書くとまとまり
のある文章になり、読み手にも自分の思いや
意見が伝わりやすくなるかと思いますので、
思いついたまま作文を書いて、内容が伝わり
にくくなることが防げるそうです。
起承転結を使って作文を書く際に重要なこと
は、 「起」 「承」、「転」、 「結」 それぞれの
配分で、作文において、4つのパートにおけ
る量を均等にせず、 「1:4:4:」 のように
「承」 「転」 は多めにすると良いとされて
いるのだそうです。
長い作文を書くことが難しい場合は、最初に
4つのパートごとに分けて書き、最後に全体
が通じるようにつなげると良いのだそうです。
2-2、論文を書く際は 「起承転結」 から
「転」 を省く
論文の場合は、起承転結のすべてを用いる
のではなく、 「転」 を省くと良いかと思い
ます。
論文は4つではなく 「序論」 「本論」 「結論」
の3部で構成されているため、次のように、
起承転結に置き換えて考えると良いそうです。
●序論:「起」
●本論:「承」
●結論:「結」
「転」を省いているので、メインとして伝えたい
自分の見解や意見は 「承」 で述べ、 「承」
(本論)で複数の理論や証拠を挙げるとより
説得力が出るかと思います。
3、ビジネスシーンにおける 「起承転結」 の
活用法
ビジネスでも起承転結は大いに役立つかと思
います。
なぜなら、ビジネスでは以下のようにさまざまな
シーンで内容を的確に伝えるコミュニケーション
が必要とされるためだそうです。
●メール・レポートなどの文書
●プレゼンテーション
ここでは、ビジネスシーン全般やプレゼンテーション
で有効な起承転結の活用法をみてみましょう。
3-1、ビジネスで 「起承転結」 を使う際はシーン
を選ぶ
ビジネスでは、起承転結の使いどきを状況に応じて
判断する必要があるようですが、時間に限りのある
ビジネスシーンではなにが結論なのかすぐに分かる
ことを重視しているためだそうです。
起承転結は結論までのステップが長いことが特徴です
が、ビジネスでの報告や商談などにあまり向かない場
合があるかと思います。
ただし、話や文章にストーリー性を持たせ、相手を引き
込みたい場合は、起承転結に沿って進めると効果的
のようです。
また次回おたのしみに 峰不二子