洋室の席次(上座、下座)は出入り口やいすの
格式を見て判断
|はじめに
洋室のお部屋にお客さまを招く際や、洋室に招待された際、どの席が上座(かみざ)か下
座(しもざ)か席次(せきじ)はどうなっているのかについてよくわからないという方
もいるかと思います。
そこで今回、まずは上座や下座、席次とは何なのかについて見て、洋室の様々なケー
スで席次はどうなるのかを詳しく見てみましょう。
|上座や下座、席次とは?
席次とは座席の順番のことで、最もいい席が上座で最も下の席が下座となるそうです。
上座は地位の高い人やご年配、来客側の席で、下座は地位の低い人や接客側の席
となると思います。
最も休まりくつろげる場が上座
上座を決める基準となるのは、その場がいかにくつろげる場で、休まる場であるかどうか
だと思います。せわしない場所や落ち着かない場所では上座とは言えないようです。では
具体的に洋室において上座はどの位置になるのでしょう。詳しくみてみましょう。
|洋室の上座・下座席次の説明
出入口から一番遠い場所が上座
洋室の場合は出入口から最も離れた場所が上座となるそうです。以降の席次は出入口から
の距離で決まるそうで、出入口から近い場所だと出入りが激しくて落ち着かないと思います。
侵入してきた敵から、大切な方を守るという意味でも最も奥の位置が上座となるのだそうです。
大勢の場合は中央をすすめる
出入口から離れた場所が上座のようですが、大勢の人数が向かい合う場面は、話
がはずみやすいように、上位者は出入口から離れた側の中央の席をすすめると良いと思い
ます。
|席次は椅子の格式によっても決まる
長椅子(ソファー)が最も格式が高い
洋室の場合は大抵椅子が置かれているので、この椅子の格式によっても席次、上座・下
座は決まってくそうです。一番格式が高いのは、幅も広くゆったりくつろげるという意味で
ソファー(肘かけ、背もたれ付きの長椅子)になると思います。
次にアームチェア(肘掛け椅子)、アームレスチェア(肘掛けのない椅子、スツール
(背もたれなしの椅子)の順になり、ソファーが最も格式が高いのには理由があり、
古代ローマでは貴族は長椅子に横になってくつろぐという習慣があるため、客人が来た
場合は長椅子に横になって、くつろいでもらったことがルーツだと言われていることの
ようです。
|上座・下座、席次を決めるその他の要因
クーラーや日差し、景色によっても変わる
基本的に洋室の席次は出入口からの距離やいすの格式で決まるそうで、クーラーの風
が当たる位置や強い日差しの当たる位置、景色がよく見える位置などの条件でも変わるこ
とがあるのだと思います。
出入口から近く、本来なら下座に当たる位置が、景色が綺麗に見えることから
上座となっているそうです。
席をすすめる理由も伝える
景色やクーラー、日差しなどを理由に席をすすめる場合、「こちらの席からの眺めは絶景で
すので、よろしければこちらにお座りください」など、その理由を説明してから勧めるように
するとよいそうです。理由を言わずに勧めてしまうと、なぜその位置を指定したのかが相手に
伝わらず、不信感を抱かれてしまうかもしれないのだと思います。
|目上の方から上座に勧められた場合
目上の方から上座を勧められた場合、辞退して下座の位置を申し出るのでしょうか。
勧められた通りに、上座の位置に座るといいそうです。下座の位置は出入口から近いため、
先に座られると出入口の邪魔になるということもあるのだと思います。
出入りの際に前を通ることになり、その都度「すいません」といちいち声をかける必要が
あり、かえって気を使わせてしまうと思います。よほど格式の高い椅子に勧められた場合でもな
ければ、勧められた通りの位置に座ると良いと思います。
また次回おたのしみに 峰不二子