コラム 箸のマナー

 お箸の持ち方 NGな持ち方嫌い箸 その1



嫌い箸とは・・・お箸を持った時にやってはいけない使い方です。

持ち方ではなく、動かし方や使い方のことを言うと思います。また、嫌い箸 という言い方も、様々で‘‘箸の

禁忌(きんい)” ‘忌箸(いみばし)”とも言うようです。



1、振り上げ箸


 箸先を上げること

どんな時に多い所作でしょう?

例えば、食べ物を口に運んだ後に‘‘あー、おいしい♪”と余韻に浸っているときのようです。

例えば、‘‘何を次に食べようかな~”と考えているときです。


食事中だけでなく、食べる所作の間に、箸先を上げてしまいますね。


思わず、


‘‘箸先をあげないで~”


と心の声が叫んでしまうと思います。

お箸は、上げるのではなく、下げて使うものです。

上を向いているとき、上にする時 下げるとき

どなたかの視線を刺したり、当たったり危険で、不快にさせる一因になってしまいますね。


また、箸先を上げる行為は、子供がしやすいことなので、幼稚にも見えてしまうようです。



2、寄せ箸


お箸で器を引き寄せる動作です。

さて、この動作、‘‘これはしないな”とスルーしてしまいがちな動作ですが、ここには深い意味が

あります。是非お読みいただきたい嫌い箸の一つです。


確かに、この所作は見かけないものかもしれませんが、‘‘これは危険” 以外の理由を考えて

みましょう。

そう、

物は決して引きずってはいけない

これがとても大切で、

お椀がちょっと遠かった

など、少し物を動かすときに、持ち上げずに、ちょっと引く(引きずって)

少しでもたくさんでも、滑りが悪かったときは倒す危険もありますし、

一番に‘‘傷になる”ものです。

日本料理では、器を動かしたり、持ち上げたりするのが特徴的ですね。


また、器の素材も、木であったり、それに漆が塗ってあったり、陶器 磁気 ガラス

様々な硬さのものを使うと思います。

御膳や折敷も木で漆が塗ってあると思います。

硬さの違う物が出会うということは、硬さの違いで、片方で時には両方を痛めます。


また、目には見えない傷でも、同じように繰り返すことによって、傷になるのです。

今自分が1回引きずったくらいで、傷がついてなし、と考えるのではなく

5年10年 50年 100年先を考えて、使えるように


日本の美術品は 見る美術ではなく 使う美術である


また、その時代が歴史になる

という考えのようです。


では、安価なものは良いのか?

それは違います。

今数百年前の美術品でも、その当時においては 価値の無いもの というものも多いものです。

その時代に、何の価値もなかったものでも、現代ではその時代を教えてくれる大切な美術品と

なっているので、今、自分たちが安価だから、そんなにきちんと扱わなくてもいい と考えるのは

自分本位だと思います。

未来、どうなっているかは、誰にも分らないし結果も知りえませんね。


でも、その知りえない未来に託せるものだと思えば、どんなものをどう扱うべきかは自然と分かる

ことだと思います。

テーブルマナーは、その場、その時だけにとどまらずに、壮大な時代を、文化を守るためにでもある

のだと思います。                    また次回お楽しみに 峰不二子


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