認知行動療法の基礎を抑えよう
私たちは生活していると
「飲み会で孤立して一人ぼっち・・・」
「恋人がなかなかできない・・・」
「職場で大嫌いな上司がいる・・・」
など、様々なコミュニケーションの問題を抱えて
日々を過ごしています。
コミュニケーションがうまく行かないと、落ち込
んでしまいますし、イライラすることもあります
よね。このイライラする原因の解決に、認知行動
療法が役だちます。
ここで認知行動療法の基礎を学ぶために、ちょっ
とした練習問題を解いてみましょう。
〔練習問題〕
『高校時代仲が良かった友人に食事の誘いのメールを送ったが、3日間返信がこない』
そのとき、あなたはどんなことが頭に思い浮かぶでしょうか?少し考えてみましょう!
↓
↓
↓
いかがでしたでしょうか?さまざまな回答が出てきたと思います。
・自分は嫌われているかもしれない。
・即返信しないをしないなんて、相手は非常識だ!
・相手は仕事が忙しくて、今は返信ができないのかもしれない。
さまざまな考え方が浮かんだと思います。私たちは、1つの事実に対してそれぞれの受け取
り方があります。
認知行動療法では、このような「事実の受け取り方」を「認知」と呼ぶようです。
・認知のあり方次第で感情が変わる
認知行動療法では、認知のあり方次第で、考え方が変わってくると考えられています。
例えば、「友人に食事の誘いのメールを送ったが、中々返信が来ない。」 という状況で先
ほどの例のように考えた場合それぞれどのような感情になるか考えてみましょう。
・自分は嫌われているかもしれない。
→不安・つらい・さびしい
・即返信をしないなんて、相手は非常識だ!
→相手に対する怒り
・相手は仕事が忙しくて、今は返信ができないのかもしれない。
→少しの不安、ゆったり気分
・楽しく生きるも辛く生きるも認知次第
つらい、悲しい、さびしい、怒り、楽しい、うれしい・・・人間には様々な感情があります
が、その感情に影響を与える原因は、認知のあり方です。
コミュニケーションにおいてはこの認知のあり方を健康的に保つことがとても大事ですね。
感情を直接変えることはできない
まず最初のステップとしては、自分の中で「認
知」と「感情」を分けてみましょう。
なぜ分けることが大事なのかと言うと、「認知」
は変えることができますが、「感情」は変えること
は難しいですね。
例えば会議の席でとても緊張している人がいたと
します。緊張は、いやなものですので、「緊張しな
いようにしよう!」と思ってもうまくいかないですよね。
緊張しないようにしようと思えば、緊張しなくなるなら誰も悩まないはずです。感情を直
接操作することは難しいです。
・混乱したら認知を改善する
しかし、認知(考え方)はわりと変えやすいです。
「緊張しながらお話してみよう」
「緊張は自然なことだから、多少硬くなっても伝えることはしっかり伝えよう」
と自分の中で考え直すことができますよね。
そして大事な点が、考え直すことによって、感情が幾分緩やかになるということが心理学
の研究でわかってきているそうです。
認知と感情をわけられるようになると、認知を健康的にすることで、感情のあり
方も健康的にすることができます。
それでは、1つ練習問題を解いてみましょう!!
[練習問題]
「高校時代に仲のよかった友人に食事の誘いのメールを送った。だけど3日間返信がこな
い。」
このような状況で、
「認知」と「感情」をわけてみましょう。
思考:自分は嫌われているから返信が来ない
感情:悲しい、寂しい、情けない
上記の例を参考にしてみなさんも実際に考えてみましょう!
思考:
感情:
いかがでしたでしょうか?
このように1つの出来事に対して自分がどのように考え(思考)、自分はどのように感じて
いるか(感情)をわけて考えることは大切です。
コミュニケーションにおいて、以下のような認知(考え方)をすることはありますか?
・私は飲み会に出るといつも話せない
・相手がつまらなそうにしていた、僕のことが嫌いなのか?
・私は友人が少なく、孤独だ
こういった認知は結構してしまうものですが、特に何かマイナスのことがあったとき人
間はパニックになってしまい、感情が不安定なるなんてことがよくあります。
この時助けになるのが「別の可能性を現実的に考えてみる」という習慣で、現実的に
考えてみるとは自分の考えが勝手な自分の思い込みでないか?別の可能性も考えてみる
という習慣です。
例えば、私の友人には、あまりメールが好きじゃないのでメールより電話で連絡して欲しい
という人もいます。
現実的に考えてその可能性を思い出せたら・・・しめたものです。Aさんには電話で伝え
ようと現実的に対応することができます。
続きは次回です。
おたのしみに。 marimo