温泉地では、脱水や血液の変化に気をつけよう
温泉旅行では、バスに乗って温泉地まで移動したり、到着前からお酒を飲んでいることが多いですね。
温泉は体に良いですが、入浴事故には注意が必要で、温浴で血管が拡張すると血圧が下がり、発汗や利尿作用
で脱水が進むので、飲酒していると脱水はさらに進み、血圧低下や脱水では、血栓症が発症しやすくなってしまいます。
また、長時間のバス移動のストレスで脱水は進み、血栓ができやすくなります。
温泉地での心筋梗塞や脳梗塞などの急性疾患は、「夕方5時から8時ごろ」と「深夜2時か
ら明け方5時ごろ」に多いと思います。バスの中でお酒を飲んで、到着後すぐに温泉に入ったり、血液の粘度が急上昇
する明け方に入浴するのは危険なので、動脈硬化や高血圧など生活習慣病のリスクのある
人や高齢者は、安全な入浴を心掛けるとよいようです。
安全に温泉に入る5つのポイント
①入浴前に水分を補給する
水分補給は脱水を防ぎ、心筋梗塞や脳梗塞を予防します。
②42℃以上の湯に入らない
42℃以上の熱い湯は血栓症を誘発しやすいので避けましょう。これから活動という時はやや熱めの40
~42℃、就寝前は40℃くらいの湯にしましょう。
③飲酒後の入浴はしない
飲酒している人は、酔いがさめてから水分を補給して入浴しましょう。
④風呂から出るときはゆっくりと立ち上がる
急激な立ち上がりと水圧の解除は起立性低血圧を起こし、脳血流が低下・うっ帯して血栓症を誘発します。
⑤起床後、すぐの朝風呂は避ける
朝風呂は起床から1時間後にして、水分補給の後40℃くらいの湯にしましょう。
美人の湯の泉質と効果
温泉の泉質は湯に溶け出た成分によります。いわゆる美人の湯は弱アルカリ性の温泉。肌の脂肪酸
と温泉の弱アルカリ性の成分が結びつき、肌の表面にせっけんが作られることですべすべになるようです。
同じような効果が期待できる温泉としては、重曹泉や塩化物泉もおすすめです。
ストレスによるホルモンの乱れや免疫の機能低下は、気付きにくいものなので、日本は各地に泉質の
良い温泉があると思います。リフレッシュやセルフケアの場として温泉を活用して、体本来のバランスを
整えて健康維持に役立てましょう。
また次回おたのしみに 峰不二子