コラム 鉄分

 ●神戸牛がおいしいと評判になったわけ


太古の昔、日本人は普通に肉食をしていて、時には牛を食べることもあったのですが、仏教が伝来してから肉食をあまりしなくなり、

江戸時代になると、イノシシやシカ、ウサギといった肉は、薬喰いと称して食べていました。牛は荷物の運搬やトラクターの代わりとして

飼われてはいましたが、食べることはしなかったようです。

それが明治になり海外との交流が再開され、日本人も徐々に牛肉を食べるようになりました。そんな明治時代、神戸牛は日本にやってくる

外国人たちに「おいしい」と評判となったようです。神戸といえば港町。はるばる海外からやってきた外国の人達は神戸に上陸して

神戸の牛に舌鼓を打った・・・・・ わけではありません。外国のみなさんは、神戸で神戸牛を食べていたわけではないのです。

え?じゃあどこで食べていたかというと、実は横浜なんです。お肉は牛をツブしてすぐに食べたりすると、硬くて味も悪くて、全然美味しく

ないのです。ときどき「新鮮なお肉は美味しい」なんて思っている人がいるかも知れませんが、それは大間違い。牛肉は、ツブしてから

数日~2ヵ月くらい熟成させてから食べると、肉が美味しくなるようです。つまり神戸牛が評判になったのは、神戸でツブした牛肉が

船便で横浜に運ばれていくうちに熟成され、ちょうどいいときに外国の人たちが食べて大評判になったというわけです。

それにしても、食べ物の歴史っておもしろいですね。               峰不二子







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